先日、2021年7月6日、twitterをみていると「薬機法」に関するTwitterを目にしました。
ちょうど、メールで購読していたアフィリエイト関連のメルマガ?でも、薬機法に関するメールが入っていました。
どうやら、アフィリエイトをしている人も無関係ではなさそうでした。
2021年8月から課徴金(罰金)制度が開始され、それらをPRするアフィリエイターやインスタグラマーも対象になる可能性が高いとのことで、「薬機法」について確認してみたいと思いました。
別のブログでは、使ってみたサプリの感想なども書いていたりするので、確認しておかないとマズイかもしれないと思いました。
ということで、「薬機法」について確認してみたいと思います。
あまり細かい点には触れません。
「薬機法」とは?
えっと
いきなり「薬機法」と言われてもよくわからないんですが?
「薬機法」ってなんですか?
「薬機法」は通称。 正式名称は?
「薬機法」の正式名称は
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」のようです。
「医薬品医療機器等法」と呼ばれることもあるようです。
「~ようです」って。。不安だなぁ
以下の図を見てみてください。
厚生労働省のサイトでもちゃんと使われてますよ
「薬機法」と記載あり
「医薬品医療機器等法」と記載あり
例えば「労働基準法」のことを「労基法」と略したりしますが、それと同じように「薬機法」も通称として使用されているようです。
厚生労働省のページでも堂々と「薬機法」の通称が使用されています。
- 労基法 <労働基準法>
- 道交法 <道路交通法>
- 個人情報保護法 <個人情報の保護に関する法律>
- 銃刀法 <銃砲刀剣類所持等取締法>
- 交通バリアフリー法 <高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律>
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」とは?
総務省のサイト「e-Gov法令検索」 に条文が載っています。
第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。
とりあえず色分けしてみました。
第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。
見づらいっ
更に分解してみます。 (私は専門家ではないので、間違いあるかもしれません。必要に応じで他のサイトも見るなどしてしていただければと思います。)
この法律は、
- (次の2点のために)必要な規制を行う
- 「医薬品等」の品質、有効性及び安全性の確保
- 「医薬品等」の使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止
- 指定薬物の規制に関する措置を講ずる
- 「医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品」の研究開発の促進のために必要な措置を講ずる
ことにより、
保健衛生の向上を図る ことを目的とする。
「医薬品等」=医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品
「医療上特にその必要性が高い」の「その」とは?
最後の方で、「医療上特にその必要性が高い」とあるけど、
「その必要性が高い」の「その」ってなんだろ?
あと「医薬部外品」「化粧品」も
「その必要が高い」ものとはなってなくて、抜けてる。
「医薬品、医療機器及び再生医療等製品」自体が
医療上必要性が高い
ってことを言ってるのでは?
うーん、
「その=研究開発」とも考えられないかな?
あ、でも、
緑のアンダーライン部分のことかも??
「~の確保」「~の防止」のこと?
そうかもしれないね。
「~の確保」「~の防止」の必要性が高い「医薬品、医療機器及び再生医療等製品」の研究開発の促進のために必要な措置を講ずる
ってことかな??
「医薬部外品」「化粧品」については医療上の重要度は下がりそうな気が、、、だから抜けてるのかな?
「薬事法」が「薬機法」に変わった
「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」は2014年(平成26年)11月、に施行されたようですが、それまでは「薬事法」として運用されていたようです。
そのため、改正後は「旧薬事法」呼ばれることもあったようです。
「薬事法」という言葉は聞いたことはあっても「薬機法」という言葉に馴染みが無い方も、まだおられるのではないでしょうか?
「薬事法」と「薬機法」別々の法律があるのではなく、「薬事法」が「薬機法」になったということになると思います。
「薬機法」の 正式名称
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の 通称
「薬機法」、「医薬品医療機器等法」、「旧薬事法」
薬機法の詳細は、少し置いておいて、薬機法と広告の関係についてみてみましょう。
薬機法と広告
twitterを見ていると、薬機法=医薬品や薬に関する広告を規制する法律 と誤解されているかたがおられるようでしたが、
正確には、薬機法の中で広告に関する規制も定められている という言い方のほうが良さそうです。
医薬品などの広告規制については、薬機法 第10章の第66条〜68条で定められています。
→ 薬機法をe-Gov法令検索で見る
各条項の要旨は次のようです。
- 虚偽・誇大広告の禁止(66条)
- 医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関して、虚偽・誇大な記事の広告・記述・流布を禁止
- 特定疾病用医薬品等の広告の制限(67条)
- 医師等の指導下で使用されるべき、がん等の特定疾病用の医薬品等に関して、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告を制限
- 未承認医薬品等の広告の禁止(68条)
- 未承認医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関する広告の禁止
「薬機法と広告」と聞いて思い出すのはイケハヤさんのNMNサプリ事件です。
イケハヤさんのNMNサプリ事件
最近も暗号資産のTITANの件で炎上していましたが、以前にも「NMNサプリ」というものを販売していたようで、それが薬機法違反だとして炎上ぎみになっていたことを覚えています。2020年11月頃の話です。
虚偽・誇大広告の禁止(第66条)
66条の三項目を書き出してみました。
- 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
- 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
- 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。
上記の通り「何人も」とあるので、広告主だけでなく、それを流布したり、その商品に対してブログで補足情報を書いたりするであろう、アフィリエイターも「何人も」に当てはまります。
そして、違反してしまうと、罰則もあります。第十八章 罰則
「薬機法」はアフィリエイトと無関係ではない、関係がある。アフィリエイトでも気にしないといけない。
先程説明したことをもう一度具体例として記しますが、
Xさんが不老不死の薬を売るため虚偽の広告を作り、それを広告主としてASPに登録し、
そのASPでの情報を見たアフィリエイターが、自分のブログなどにXさんの広告を貼って流布したりすると、広告主と一緒にアフィリエイターも、罰をくらってしまうという解釈になると思います。
また、広告には問題がなく、アフィリエイターが記事中で誇大的なことを書くと、それもまた違法となり罰を受けてしまう可能性があるという解釈になると思います。
罰則の例
第八十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
四 第六十六条第一項又は第三項の規定に違反した者
2021年8月から課徴金(罰金)制度が開始
さらに8月から課徴金制度が追加されるようです。